折り紙を通しての国際支援

IARP会員であり、今年、経絡体操法指導者認定を取得された宮澤雅子様に関する記事が、米国シカゴ界隈にある多くの病院や教会で読まれているニュースレターに掲載されました、また、シカゴにある大きな病院から、宮澤様宛に、感謝状が届きましたので、会員の皆様に報告させていただきます。

折り紙による国際支援は、本山会長の弟子でもあるスザンヌ・マルチネスさん(以下、スザンヌ)に宮澤様を紹介させていただいたことに始まりました。まず、スザンヌのことを、簡単に紹介させていただきます。スザンヌは熱心なCIHS聴講生で、2006年に、CIHSの馬場先生引率の下に、他のCIHS学生と一緒に、本山会長のご指導を受けるために来日しました。その後、玉光神社に入信させていただき、以降、玉光神社秋のご大祭には、必ず来日し、参拝させていただいています。彼女は、シカゴにある大きな病院(アドボケート・グッド・シェファード病院)(註)で、正規のトレーニングを受けたチャプレンとして患者さんやその家族のケアにあたっています。

欧米では、チャプレンのことはよく知られていますが、日本では、まだ馴染みの薄い職業かもしれません。『病院チャプレンとスピリチュアルケア』という本には、『…チャプレンとは、(大学・病院などの)施設付きの牧師、軍付きの(従軍)牧師、(刑務所の)教戒師のことを指す。…..病院はある種のコミュニティーであり、…そのような病院の中に、宗教的な役割を担ったチャプレンの活動を必要とするニーズが存在する。それもかつてのように宗教的儀礼を執行することだけではなく、むしろ患者や家族の苦しみや悩みに寄り添うという役割が求められている』と説明されています。この説明のように、死に直面している患者およびその家族に寄り添い、旅立ちの時に宗教的儀式をおこなうだけでなく、患者や家族を精神的に・心的に・霊的に支え、時には、10時間以上も、寄り添うこともあると聞いています。死は、何時訪れるか分かりませんので、夜中に電話が入ったり、早朝出かけたりすることもあるそうです。

スザンヌは、チャプレンとしての活動以外に、ロータリークラブの会員として、ガテマラのハリケーン被害からの復活や孤児の支援をおこなったり、井戸を寄付するためにボリビアにいったり、難民支援の活動もしていると聞いていましたので、宮澤様の折り紙のことをスザンヌに話しましたところ、是非、戴きたいとのことでした。宮澤様も、「自分の作品が、神様のお役に立てて戴けるなら…..私も嬉しい」と喜んで、沢山の折り紙・水引作品を、スザンヌに寄贈してくださいました。昨年10月に、秋のご大祭ご参拝のために、スザンヌが来日した際も、ダンボール一杯の作品をいただきました。その際、スザンヌが、「難民支援だけでなく、病院の患者さんやスタッフにも差し上げてよいですか」と宮澤様に伺いましたところ、宮澤様のお返事は、「スザンヌさんに差し上げたものですから、スザンヌさんがいいと思うように使ってください」でした。

今年の三月に東日本大震災が起きた際、グッド・シェファード病院でも、近隣教会の牧師さんや信徒さんが多く集まって、日本と被災された方々・そのご家族のために、祈りを捧げてくださったとのことです。その際、病院内にある教会を、宮澤様の折り紙作品で飾って、皆で日本のことを思ってお祈りを捧げてくださったそうです。シカゴ在住の日本人家族も多数参加されたそうですが、皆さん、折り紙作品を手にして、日本のことを懐かしんでいらしたと聞きました。

宮澤様が、折り紙作品を通して、病院内の多くの患者さんにホリスティックな癒しと支えを与えてくださったことに対し、この度、病院長さんの署名入りの感謝状が交付されました。感謝状と記事の原文・全訳は、ここをクリックしてください

宮澤様の折り紙・水引作品に関しましては、CIHSにも沢山戴き、それらの一部は校舎に飾られ、ご協力いただいた方々へもプレゼントされていると伺っています。

文責: 国際部 倉谷

【註】
Advocate Good Shepherd Hospital (アドボケート・グッド・シェファード病院)
シカゴにある最先端の医療を施す大きなアドボケート医療グループに所属する病院。 Advocateとは「支援」を意味し、Good Shepherdは地名(イエス・キリストを意味し、全てを癒し・支えるという意味を持つ)。